裸足でなぞった海岸線の上で
翳る砂の憂鬱が 後味を濁した
空は果てしなく遠く 夢みたい
湿っぽい夏の隨(まにまに)
いちいち感に触る癖に
『ねぇ、幽霊って君は信じる?』
染み付いた声 揺れる波間に浮かんで
数え切れないくらいの星屑の海
泳ぐ彗星
瞬く間に過ぎない永遠
考える程に可笑しくて 哀しくて
隙間ない感情
埋めるようになぞる街の影
微熱を孕んだ潮風に塗れて
揺蕩うように歩いた
特に用もないのに
『幽霊なんて僕は信じない』
間の抜けた声 一人分の影を残して
未だに見え隠れする蜃気楼
長引く夏風邪
頑なに剥がれない手触り
考える程に可笑しくて 正しくて
重ねた足跡
振り切るように走って
さよなら
2 Comments
2019/09/14
読み返すたびに別角度の解釈がよぎる。
僕そのものが幽霊
幽霊となった君を想う僕
君(幽霊)に囚われて虚ろな僕(幽霊)
どれも良い。どうしよう。笑
2019/09/15
こちらにもありがとうございます。
解釈に関しては自分もどちらとも言えるなぁと思いつつ作ってましたので、玉山さんにお任せします笑
アルバムのイメージ、今度スレに投稿します。