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歪んだ現実からの逃避
解けた靴紐を結び直す
かかとの潰れた靴を履いていた
ポケットの小銭を数えながら
記憶に浸ってみたりした
高いところにあった電車のつり革
今では頭を打つぐらい邪魔になった
服についた煙草の匂い
川沿いの道で火をつけて吹かした
季節が変わって桜が散った
胸の奥に抱えたあれこれが
頭の中にいる自分とぶつかって
強く擦れて火花が散った
昔 流行った音楽を聴きながら
過去に浸ってみたりした
同じ歌なのにどうしてだろう
あの頃とは全く違うように聴こえる
右折禁止の標識を無視して
近道だからっていう理由で曲がった
悪気なんて全くなかった
借りてる月極は雨ざらし
いつか家を買う日がきたらその時は
屋根付きの駐車場にしよう
ガラガラの電車の隅っこに座って
瞬きの度に変わる景色を見ながら
青空のように透き通った心になりたいって
なんか思ったりした
胸の奥に抱えたあれこれが
頭の中にいる自分とぶつかって
強く擦れて火花が散った
心の隙間は誰かを求めて
気持ちの不安は言葉を求めて
また煙草に火をつけた
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