逆境に立たされた 逃げ道はない
心を摩耗させる時計の針
来たる日に震え出す呼吸と視界
だって手には誇りも勇気もない
終わらせる自由があったはずだ それを選べなかった
どうしてかなんて自分がよく知っている
癒えない傷ひとつで もがき出して
願わくば その手足よ 今だけは武器となれ
哀しみで全てを奪われないように
引き裂いてよ 負の連鎖を 取り憑いた口実を
たとえ強がる嘘でも
絶望の淵で光を見てしまった
頑なに嫌っていた夢とか希望
迫り来る眩しさと向き合うときに
これほど無力さを思い知らされるなんて
始まらせた瞳は純粋だった それを穢してしまった
だけど暗がりに慣れて気付かされる
自分の位置を称える 残されたものを
望むなら 脆弱さよ 今だけは牙を剥け
奮い立つ覚悟が揺るがないように
噛み砕けよ 縛る過去を 落ちぶれた本性を
いずれ末路は同じだろう
容易く覆せる逆境などないことも
束の間の自己暗示だってことも解っている
ただ 信じる意思を手放したくない
それだけが続ける理由で
果てしない恐怖と闘ってきた それはこれからもずっとだ
震える涙が熱を帯びる意味は
癒えない傷ひとつで 十分だろう
願わくば 強がりよ 今だけは突き進め
永い苦しみこそ光を示したように
断ち切ってよ 負の連鎖を 見え透いた行き先を
嘘が真意であるため
2 Comments
2019/05/12
アニメの挿入歌に入れても遜色ないですね。
2019/05/13
自分の詩は今の環境が色濃く出るので、こんな状況なのだなと受け取って頂けたら。
感想と評価、とても励みなります。ありがとうございました。