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うす紫のドレス・・それはどうなんだろう・・
Amber 投稿 - 2019/03/22 更新 - 2019/03/27 4 Comments 360 Views
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「うす紫のドレスはまだ早いね」
貴女はほつりと呟きを零す
可憐な少女は淑女をくぐって
目元の小じわが恨めしいらしい

僕よりはるかにいろいろあったから
そんなものだよと言葉を返す
「そうだね ここまで歩いてきたからね」
冷めかけたティーをついと飲み干した

よく似たふたりは 離れて暮らして
口癖も少し変わってしまったけど

覚えていますよ ふたり乗りの背中で
春風に混じった 貴女の匂いを
変わらぬ匂いを


あかぎれた指先はなにも言わない
ただじっと年月を伝えたいらしい
人並みの苦労であれば良かったのに
それ以上の激流に呑まれていたのに

降り積もる雪は溶けて流れるけど
僕らは少しずつ深みを増していく

忘れていないよ 長く伸びる影から
捕まる速さで 逃げまどった日を 

 覚えていますか 恋人を連れたら
 貴女はむくれて 泣いていました

覚えていますよ ふたり乗りの背中で
春風に混じった 貴女の匂いを
変わらぬ匂いを
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4 Comments

pond1120pond1120
2019/03/25
少し設定が掴みにくいのかな。
男性が母親へ向けた視点?男性が自分の姉妹と母親へ向けた視点?
そこがもう少し明確に読み手に伝わると、一つ一つの表現がもっと深みを増していくのかなと思いました。

”忘れていないよ 長く伸びる影から
捕まる速さで 逃げまどった日を”

捕まる速さでという表現が良いですね。情景が浮かびます。

あとはタイトルかなぁ。フォークソングとしてはありなのかなぁ。
個人的には違うタイトルでも良かったような気もします。

AmberAmber
2019/03/25
コイケさん、コメントありがとうございます。

これは頭の中でお話を作って、それをドラマとして視聴しながら
書いたらどうなるんだろう、という試みをしていたのですが、
そうですね、「わたしと母」という設定ですがこれは分かりにくいですね。

冒頭のこれは生前葬の際に飾る遺影の写真を撮るときに纏う衣装で、
(そもそも「まだ早い」と呟いている時点で設定上の「母」は
 生きる気まんまんである)
実際はフォークではなくてかなりコミカルなものになるはずでした。が、
あかぎれた指先を見たときに「これはこの路線じゃない」と思って
テンポを♩=64くらいまで落とし脳内でアレンジを
アコギのみとし、

・・・結果フォークソングへと流れついてしまったかっこうです。
タイトルは、汎用なものを付けてもなぁ・・・と思ってこれにしたのですが
やっぱりしっくり来ませんね。
まだまだ勉強しなきゃです。
pond1120pond1120
2019/03/26
生前葬。。。そこまでイメージはいかなかったなぁ。
でも話を聞いて妙に納得してしまいました。

アンバーさんの書く詞、好きです。
応援しています!
AmberAmber
2019/03/27
コイケさん、重ねてコメント戴いてしまって恐縮です。

実際は故郷に帰省した息子「わたし」が母に会うところからが始まりで、
ダイニングでお茶を飲んでいるところ(=「ティー」に差し替えてますが)
あたりから書き込んでいる、という感じなのですが。

「生前葬」はぼやっと僕が置いてみて、作中の「わたしと母」はどう
動くのか試したくなって置いてみたところ、作品のようになりました。

生前葬自体は読み手、いや、これは作詞なので「聴き手」にとっては
どうでもいい情報です。作中の「わたし」の感情の揺らぎのトリガーとして
僕が用いただけですので。
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