新規登録 ログイン
何事も過ぎ去る
asakist 投稿 - 2019/03/09 更新 - 2019/03/09 0 Comments 168 Views
good投票
まだこの作品をgoodと言った人はいません

信じてはならぬ
信じてはならぬ
信じてはならぬ

何千何万と自分に言い聞かせ
その度に裏切られ
でも次は
次こそは
報われる
そんな気がして
報われる気がして
次の裏切りに立ち向かえる




間配りに潜る
ここりの悪さ
しなやかに動く

玉色と

だが白地には成らず
霧の立ちこめ
潜む於菟の 脚のそぞろ
影を噛んでそぅと

濁り見る

笑うものの目尻弛まず
本意の何処其処
語るものの騙る閼伽水
飲んで呑まれ

どぶり 信じてなお

生きるは遠
隙間深く
通りすぎる ひとに似たる
ひとでなしのなれの果て
肚の知れぬ
俯きの並ぶ
日向の暗み世

ただ今宵の 灯だけを乞う
未だ 掬うのは足と
どん底だ


間配りに潜る
ここりの悪さ
しなやかに動く

玉色と

そら黒地へと変わる
雲の天雷
飛ぶ赤烏の 羽を穿つ
燃えて心の臓を

喰らわば ならぬか

日を跨いで 目を開いて
言葉の故も 音の是も
疑うままで ただ 遠く

落ち窪んで 尻窄んで
どこまで往けるか
世は暗み
夜に眩み

どん底だ



ふと天海に耳を立てると
音はない 何もない
何事も過ぎ去る
浮雲の黒も 狭霧の白も
恐ろしい不幸も
そしてやがて来る
火が
日が
陽が
顔を上げろ 見つめるといい
どん底からでも
見えるだろう あれが

何事も過ぎ去る
が 過ぎ去るときまで
あれは 在る


笑うものの心奥底
笑みを厭わず
語るものの心奥底
見栄を厭う

どうか 信じてこそ

生きるは遠
されど思う
いつの日にか 誰も彼も
傍に人のいるを知る
切に願う
俯きを上げる
命の照らし世

そして天の 光の視る
きっと 救いあう手へと
どん底で
タグ :
[ 編集 ]

0 Comments

Add a comment - 1000文字以内でご入力下さい。HTMLタグは使えません。
コメントを投稿するにはログインして下さい。初めての方は無料のユーザー登録を行って下さい。
ログイン 新規登録