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utsusemi 投稿 - 2019/02/10 更新 - 2019/02/10 0 Comments 61 Views
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虹が消えていく 夢が醒めていく 貴方の面影と共に
手を振れないまま 僕は泣いていた 伝う確かな鼓動


これが夢だなんて気付かなきゃ良かった
一生涯ここで眠っていれば良かった
それなのに貴方は僕の手を引いて笑う
帰るべき場所へと誘うように

全ては幻想だ ただの慰めに過ぎない
だけどその純粋な手は払えなくて
煌めかせた瞳で 萎れた虹を指す
いつか置き去りにした何かへ

旅の始まりと引き換えに消えていった
逸らす現実に塞ぎ込んだ苦しみも
あぁ どうかこのまま思い出さないでくれ
映る景色が綺麗で在れるために

ありふれた出会いから日々を紡いできたんだ
地図と睨み合う貴方には解らない話
瞬く間に空が 色を変えては繰り返す
二人と虹の距離を埋めながら


「どうして虹を目指すんでしょうか」と
寂しげな夜 星に見守られる貴方はからかって言う
答えは容易いのに僕は怖くなって
染み付いた愛想笑いで誤魔化しても
全てお見通しな貴方には敵いはしなかった
そのまま出づる陽に迎えられ 二人は辿り着く


「これは君が落とした夢だよ」 貴方が触れると虹が咲き出す
思い出してしまった 哀しい現実を 魔法が解け始めた
ずっと忘れたふりをしていた 二人で交わしたはずのもの
今更戻れないと泣き崩れても 貴方はその優しさで背中を押す

虹が消えていく 蝶に変わって 貴方を残して僕の元へ
幻想だなんて もうどうでもいいから 傍で叱ってくれればいいのに
貴方は笑う 何も言わずに 行っておいでと見送るように
手を離して 光に消えていった 最後まで僕は臆病だった


貴方の居ない世界がやって来る でも虹がこの胸に咲く限り
行くべきだろう 託された歩幅で

確かな鼓動に 夢を標した
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