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在ることが大事なのだと云う
asakist 投稿 - 2018/12/04 更新 - 2018/12/04 0 Comments 147 Views
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―在ることが
大事なのだと云う
それは単なる気休めのようで
実のところは気休めにしかならないのだが
そんな奇特な在り様が
ひとつに歩みとなり
ひとつに支えとなり
そしてまたひとつに
命とやらを続けさせるのだと云う
無稽なこの世の中で
あまりにもか細いが
それは標になり得るのだと云う

僕には不快な
驚くほどに不快なその温度も
あなたには優しく
あなたには心地よく
証のように張り付いて
それが大切なのだと云う
全く以って不快だ
ただの気休めじゃないかと
そう義憤するほかない
だってそれは

だってそれは
あなたの生きる証ではなく
あなたの生きた証でしかない
それは
あまりにも優しくて
あまりにも綺麗過ぎるものだから
全く以て不快だ
ただの気休めでしかないのにいつしか
何より手放し難い標となっているのだから―




川面開く
過ぎて痩せるを問わず
軋む瀬の最中
浮かばれて乞うる
明日の飛沫は
誰を濡らすかな

笑った ように見えた
眠った だけに見えていた
風向かう空の灯り撫で
揺れてはひとり
正しく歩いてく

梢より手折る痛みほど
僕には綺麗で

泣いてた 涙の標
止め処なく繋ぎ結ぶ ひとつの滓
誰かへと外待つ 望みの手先
あまりに光り 鏤め在り
小泣く星の雨
音もなく耳へ跳ね散る幼さの
当てもない産声

立ち昇る夢とかいなのあわいに
抱きしめ眠る いつかの
あなたへ
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