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ある男性の人生記
account_ryo4 投稿 - 2018/11/22 更新 - 2018/11/22 0 Comments 489 Views
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僕が世界に降り立ったその日に
パパとママは泣いたんだって
元気に泣いてた僕と同じくらい泣いていたんだって

幾度目かの誕生日
飽きずに僕ははしゃぐ
お父さんとお母さんは笑いながらケーキのロウソクに火を灯した
真っ暗な部屋を照らす火を
僕は家族の拍手と引き換えに消した


Dear my parent
ありがとう
こんな僕を愛してくれて
Dear my parent
ありがとう
たくさんのわがままを聞いてくれて
Dear my parent
ありがとう
あなたたちの元に生まれさせてくれて


煩わしくなった反抗期のあのとき
恩を感じながらも僕は二人を無下にした
そんな僕を叱って最後に笑いかける二人


幾度目かの誕生日
僕は一人で祝う
僕のために働くあなたは置き手紙を残した
真っ暗な部屋に浮かぶロウソクの火を
消すのが躊躇われた
なんだか自分の心も冷えそうで
 
Dear my parent
ごめんなさい
僕は寂しくて
Dear my parent
暗い部屋で
握りしめた
Dear my parent
涙を流した
ごめんねの四文字に


考えるほどわからなくなる
二人のように僕はなれますか
母さんに悩んでいるのかと心配された
僕は何もないと嘘をついた
父さんに温泉に連れて行かれた
無言の父の懐に飛び込めなかった
もしかしたらこれは
意気地なのかもしれないね


Dear my parent
ありがとう
僕も親になりました
Dear my parent
ありがとう
僕には愛すべき人ができました
Dear my parent
ありがとう
二人の愛は無償だったと気付きました

Dear my parent
ありがとう
またいつの日にか会いにいきます


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