good投票
まだこの作品をgoodと言った人はいません
ありがとうを忘れて
色の派手な服ばかり買い、
できるだけ小さくて
よく吠える犬を連れて歩く。
ありがとうを忘れて
短い時間で作れる物を食べ、
できるだけ大きくて
つやつやとしたサングラスをつける。
道の端っこには
急ぐ人々が焦り、走り、
私が今来たところへ向かっていくわ。
挨拶も必要ないの。
急ぐ人々は誰よりも先に、
私が今来たところへ辿りつこうとする。
間違いを忘れて
腕時計の針で目を刺し、
できるだけ知らないそぶりで
流れ出た血に絵の具を混ぜる。
私が今来たところへ向かっていくと、
また振り返って追いつくまで這ってくるわ。
横顔を捉えて、
傷だらけの身なりの人々。
0 Comments