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冬を先取り~
kinako_09 投稿 - 2018/10/22 更新 - 2018/10/25 4 Comments 442 Views
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tamayama3ami1213M
瞳と瞳を繋いだ 線の上
思考の汽笛 最終便
長い肩紐は あなたの証
共に居た 街灯が


散らす白は 天使のようで
それでいて 地獄のようで
黒く濁った 苦しい朝を
少し 笑った


探しても 探しても
足跡すら 逃げてしまった
上には光る 涙の礫
鋭い先は 何かを騙る
動揺する 列車の中 思うのは あなたばかり
叫んでも 叫んでも
白い綿が 呑み込んでった
空には明けぬ ねずみの重石

雪上 走る 箱の中
私は 逸る 雪の中





日は日を跨いで 夜を越す
技巧の手紙 信書便
惑う表情は 未練の証
共に居た あの部屋で


枯らす風は 剣のようで
それでいて 手楯のようで
寒さに気付く 窓辺の霜を
少し 笑った


払っても 払っても
憎しみすら 消えてしまった
胸には残る 想いの全て
際どい道 何か語った
高揚する 列車の中 夢にみた あなたばかり
積もっても 溶けてゆく
憂う空は 肩を持った
心に解けぬ 希望の灯し

雪上 走る 箱の中
私は 逸る 雪の中

あなたを思う 箱の中
声の届かぬ 雪の中
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4 Comments

瞳と瞳を結んだ線路の上を思考の記者が走るって素敵です。
苦しさに少し笑うという強情さのようなものも巧みな表現ですね。
tamayama3tamayama3
2018/10/23
散らす白は 天使のようで
それでいて 地獄のようで
黒く濁った 苦しい朝を
少し 笑った

↑ここ、大好きです。
子供の頃、せっかく積もった雪がドロドロと濁りながらとける様子が
なんだか悲しかった事を思い出しました。
思考の列車を走らせる発想力はやはりさすがです。
kinako_09kinako_09
2018/10/25
浩志さん

私も思考の列車は気に入っていたので、あえてサビではなく初めに印象を与えるAメロにもっていってみました。
少し笑ったというワンフレーズも、人によってどのような表情を想像するかが変わってくるので、独立させることによって想像の余地ができるかなーと思って作りました。

コメントありがとうございます!
kinako_09kinako_09
2018/10/25
玉山さん

正確に雪の描写を読み取っていただけるとは...。
さすがです。
少し笑った の前の表現の意味がわかると、少し笑ったに含まれる意味の複雑さにわかってもらえると思うのですが、なかなか全ての人には伝わらず、歯痒く感じます(笑)

コメントありがとうございます!
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