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砕けた雨音 雫が頬を撫でる
やつれた顔を映す水面 たゆたう孤独の闇夜
纏いし鼠色は やがて時に千切れ
染まる黒から透けて通る 妖しい朧な光
どんなに遠く離れても影を照らし出す 美しさよ
どんなに近く手を伸ばしても届かない 遣る瀬なさよ
静寂に浮かぶ 夢現の境目
乾かぬ大地から願うは いつかの面影へと
暁に脅え 消えゆく宵を嘆き
惨めに抗う命ひとつ 揺らす微笑みの灯り
溢れた孤独を響かせて 辿り着いた空への一歩
想いを綴ろうとも真実は程遠いから
偽りで繕うように 焦がす胸から逃げるように
夜風に吹かれて詠う 微かな調べ
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