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utsusemi 投稿 - 2018/05/15 更新 - 2018/05/25 0 Comments 409 Views
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 砕けた雨音 雫が頬を撫でる
 やつれた顔を映す水面 たゆたう孤独の闇夜
 纏いし鼠色は やがて時に千切れ
 染まる黒から透けて通る 妖しい朧な光

 どんなに遠く離れても影を照らし出す 美しさよ
 どんなに近く手を伸ばしても届かない 遣る瀬なさよ

 静寂に浮かぶ 夢現の境目
 乾かぬ大地から願うは いつかの面影へと
 暁に脅え 消えゆく宵を嘆き
 惨めに抗う命ひとつ 揺らす微笑みの灯り

 溢れた孤独を響かせて 辿り着いた空への一歩
 想いを綴ろうとも真実は程遠いから
 偽りで繕うように 焦がす胸から逃げるように
 夜風に吹かれて詠う 微かな調べ


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