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utsusemi 投稿 - 2018/04/04 更新 - 2019/04/04 0 Comments 256 Views
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青い雨に打たれ 成す術もなく春は散る
全てを手放し 自由へ解かれ
居場所さえも解らないままで

懐かしき日々の幻が明日を霞めて
果てることのない想いだけ募り
また世界は大人になっていく

終わりがあれば始まりもある その通過点だろう
繰り返していく内に忘れて心は埋まるのだと
だけど気付けば瞼に浮かぶ場所を探していた
染み付いた匂い 辿り着いても意味はないはずなのに

どうして

誰かが泣いて 儚げに散る春のあと
変わりゆく季節を認められなくて
自分ひとり置き去りにされて

遠く揺らぐ影は 風と共に消えていく
胸に残された微かな温もり
何ひとつも返すことができずに


発つ花に触れて 愛しき笑みを想い出す
本当はずっと傍に居たかった
だけど声は もう届かなくて

誰かが終わり 儚げに散る春のあと
全てを手放し 季節は歩き出す
輝いていた その向こう側へ


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