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勿忘草のお話。ある川のほとりに咲いていた花を取ろうとした騎士と、一人残された姫の悲しき愛のお話。
nyori 投稿 - 2018/02/24 更新 - 2018/02/24 0 Comments 300 Views
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いつもの微笑む君の横顔
こびりついて もう離れない
大輪の花の中
倒れる君を 思い出す

何度 忘れたんだろう?
何度 名前を呼んだんだろう?

心に咲いた 勿忘草
それはすでに枯れている
水をあげ忘れたから
いや
あげなかったから枯れたんだ

あの日に笑う君の横顔
黒く焼け焦げ 炭になる
むせ返る暑さの中
ひとり静かに 笑ってる

何度 破り捨てたんだろう?
それでも まだなくならない

瞼に咲いた 勿忘草
蒼く小さな君の花
目を抉り取っても無駄
だって
見えなくてもそこにいるから

綺麗な君の最後の言葉
君の好きな花に文字って言った
君は僕の騎士だった
川に流れて 消えるまで

胸に咲いた 勿忘草
摘んでこの川に捨てる
流れていく蒼い花
もう
海まで流れていったかな

僕の騎士様 さようなら
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