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本当は、僕は切られてしまった。
中身を覗かれる為だけに。
少しだけ澄んだ肌色を割いて、
生身の、覆えないその場所を。
いつかきっと出続けた血を飲み干して
拭った口の端に書かれた愛の言葉。
沿線は騒音で苦情が来ている。
日常の生活に差し障りがあるほど。
傍の公園には午後に子供が集まり、
夜は1人でにブランコが揺れる噂が立っている。
天候は回復し刺さるような光。
出掛ける日和、遅い昼食を食べ、
今日の服装に悩むそんな午後の会話。
夜は2人で温め合うようなポーズの眠り。
いつかきっと出続けた心を満たして
塞きとめるように蓋をした愛の言葉。
本当は、僕は知られてしまった。
中身を覗かれて映る黒い瞳。
少しだけ隠していた肌色を割いて
生身の、覆えないその場所を。
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