風薫る春を侘び
見目に続く水平の
言い知れぬものの丈を奥へ遣って
星畳む
夜が明ける 際限なく
どこかしら 寂しい目で
朝と白む 月など跼く
誰かのためと 小鳴く鵠
穏やかに 健やかに
清かに 押し進む
影に積もる 沈丁花
珠と生る
黙る声の
静けさに 灯り つうと消え
ひとりの水面 映る
波紋と 指切った
畳まれる
星たちの背 躊躇い揺く
幸福は かたちもなく
季節を飛び去って
今日も 続く明日も
続き合う日々の 谺の中
夜が明ける 近づきだす
それぞれに 香りを為す
呼吸をする 深く深く
居場所を果てと 飛翔る鵠
軽やかに 緩やかに
確かに 咲き溜まる
春の兆す 沈丁花
そこに在る
咽び泣いた
後の手の 凍り ふうとはく
温めた吐息 昇る
見目さえ 追わずとも
還り去る
ゆきずりの音 響かす花托
水平に 流れるのを
涙と重なって
鳴った
どうか
行き果てぬ 世界 ずうと行け
ひとりの水面 今は
波紋も 数えなく
雪はみな
水嵩を増す 面影となる
幸福は かたちもなく
それこそそれでこそ
今日を 続く明日を
続き合う日々を 生きるのだと
見目に続く水平の
言い知れぬものの丈を奥へ遣って
星畳む
夜が明ける 際限なく
どこかしら 寂しい目で
朝と白む 月など跼く
誰かのためと 小鳴く鵠
穏やかに 健やかに
清かに 押し進む
影に積もる 沈丁花
珠と生る
黙る声の
静けさに 灯り つうと消え
ひとりの水面 映る
波紋と 指切った
畳まれる
星たちの背 躊躇い揺く
幸福は かたちもなく
季節を飛び去って
今日も 続く明日も
続き合う日々の 谺の中
夜が明ける 近づきだす
それぞれに 香りを為す
呼吸をする 深く深く
居場所を果てと 飛翔る鵠
軽やかに 緩やかに
確かに 咲き溜まる
春の兆す 沈丁花
そこに在る
咽び泣いた
後の手の 凍り ふうとはく
温めた吐息 昇る
見目さえ 追わずとも
還り去る
ゆきずりの音 響かす花托
水平に 流れるのを
涙と重なって
鳴った
どうか
行き果てぬ 世界 ずうと行け
ひとりの水面 今は
波紋も 数えなく
雪はみな
水嵩を増す 面影となる
幸福は かたちもなく
それこそそれでこそ
今日を 続く明日を
続き合う日々を 生きるのだと
0 Comments