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enndouzinnpei 投稿 - 2014/10/06 更新 - 2014/10/07 0 Comments 835 Views
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jupiter4410退会済み
日傘でできた影を
足でつかまえたきみは
ぼくの方をふりかえり
ほら、逃げないうちにと
いたずらっぽく笑っている

どこまでが本気で
どこまでが冗談だったのだろう
だけどいまはそんなこと
ぼくらには関係のない話
彼女がつかまえた影を
素敵な箱につめるのだ

誰かを追いかけるときの
少しおかしなスピード
緩めたり速めたり
そのうちぼくは酔っていき
きみをまぼろしにしてしまう

日傘でできた影を
すっかり見逃してるきみは
携帯画面を見つめてる
ほら、逃げてしまうよと
あわててぼくだけ追いかける

どこまでぼくが知っていて
どこから知らないきみなのだろう
だけどいまさらそんなこと
気恥ずかしいし馬鹿らしい
ときおり現れる別人を
そっくりそのまま愛すのだ

誰かを追いかけるときの
少しおかしなスピード
緩めたり速めたり
そのうちぼくは酔っていき
きみをまぼろしにしてしまう

きみを愛していたころの
少しおかしなスピード
壊れたり直したり
そのうちぼくが壊れていって
きみをまぼろしにしてしまう

きみはぼくを愛していて
ぼくはきみの一瞬を愛していたんだ
ぼくがいま抱きしめているきみは
一体誰なんだろう
煙のような感触





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