新規登録 ログイン
意図の糸の綾取り。
portame 投稿 - 2014/05/26 更新 - 2014/05/26 0 Comments 484 Views
good投票
まだこの作品をgoodと言った人はいません
複雑に絡まった思想や感情の奥で
静かに眠っているあの日の私がいて

全てが壊れてはしまわないようにそっと
やさしく やさしく 解いて行こうとした

その時に気づいた 君が結んだ手から
離れたのは 君もまたそうしてたんだ
なのに全てを解いてしまったら
もう前には戻せない
複雑に絡めないんだ

君が誰も悪くならないように
綾取りをひとりきりで
始めていることにも気づかずに
ただ私は両手を広げて
この空を飛べるんだって
バカみたいに 遠くだけ見つめていた


次の一手を考える形や指先の糸は
難しくなっていく 互いにお互いさま

形が壊れたならどちらか負けだって
等しく 忙しく 形にしようとした

その時に気づいた 君が結んだ手から
作れないのは 私だけ 負けず嫌いで
ならば全てをなくしてしまえたら
もう前には戻れない
次の手は始まってるんだ

形になるようなものだけじゃない
綾取りの結び目とか
存在自体でさえ気づかずに
ただ私は両目を瞑って
何も持ってないんだって
バカみたいに 上辺だけ見つめていた



「ごめんね 貴方が取りやすいように
綾取りを結べなくて」
呟いてたことにも気づかずに
ただ私は両手を広げて
この空を飛べるんだって
バカみたいに バカみたいに
その複雑に絡まる糸を
全て一切切り裂いて
そこに残った一本の細い糸を
手を下した君のその指に
運命の赤い糸だって
結びつけて 笑いあい 見つめていたい

タグ : [ 編集 ]

0 Comments

Add a comment - 1000文字以内でご入力下さい。HTMLタグは使えません。
コメントを投稿するにはログインして下さい。初めての方は無料のユーザー登録を行って下さい。
ログイン 新規登録