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断片小説

mizumizumizumizu
2021年7月28日 22:15
歌詞の物語を解釈してみた

ということで、歌詞だけでは伝わりきれない、その背景にある物語を短編小説ならぬ、断片小説としてつらつらとこちらで語りたいと思います〜

めちゃくちゃ個人的スレなので、気分で投稿します。

皆様も、歌詞だけでは語り切れない想いやストーリーなんかがあればぜひよろしくどうぞ。
3 件中 13 件を表示中
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desertwolfdesertwolf
2023年1月1日 16:36
スレ上げです。(^_^)v
desertwolfdesertwolf
2021年12月9日 00:41
スレ上げです。(^_^)v
mizumizumizumizu
2021年7月28日 22:18
断片小説と題しまして、以前作った歌詞の物語を解釈してみました。
記念すべき第一回目。

「夏めいてる」


いつのまにか夏めいてる。
季節って何でこんなにも鮮やかに、ごく自然に、そして残酷なまでに移ろいゆくものなのだろう。
私はまだ片付けられない青春の一部を引きずったまま、汗ばんだ身体を走らせている。

川沿いの土手はなんだか気分がスッキリする。
どこまでも行ける気になる。
走るという行為もスッキリしてとても好きだ。
余計な考えを削ぎ落として、自分という輪郭を洗い出してくれる気がするから。
もちろん走ってる間はそんな余裕はないのだけれど。。

いつもの、何となくのノルマを達成して、歩きながら周りの景色や風を感じていた。
自販機のサイダーが今日はなんだか艶っぽい汗をかいてる、美味しそうだなぁとか。
卯波が静かに響く。空はどこまでも惚けた顔で続いているとか。

「あなたは今何をしているんだろう」とか。

無意識に引っ張り出すのはいつも思い出の類で、それはいつだってあなたのことだ。
恋をするのも、走り出すのも、ほんの少し似ている気がする。
追いつけ追い越せと必死になって馬鹿みたいかもしれないね。
でも、私はそれに迎合してしまう。なぜって。聞かれてもわからない。無意識なんだから。盲目なんだから。

帰り道、茶色い紫陽花がなんだか少し悲しく映って、それは私みたいだって思う。
それらの輝きは知ってる。
つい1ヶ月前の写真が残ってたから。
「綺麗だよ」って。

「あゝ恋してる」
「なんか期待してる」

私は、まだ枯れない紫陽花を飼ってる。
どうしようもなく火照るのは夏か恋か。

そんなのわからない。
私はひた走るだけ。


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